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2025.3.17
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等持院

【寄稿記事】[等持院]足利将軍家菩提寺にある四季折々の花が美しい庭園でほっこり

京都市北区にある[等持院(とうじいん)]は、[金閣寺]や[龍安寺]から徒歩10~15分ほどの場所にある寺です。[金閣寺]から[龍安寺]、そして[仁和寺]へと続く「きぬかけの路」からは少しそれているためか、参拝者も比較的少なくて、ゆっくりとお参りできる素敵な場所。
今回は、[等持院]の魅力をたっぷりお届けします!

1.[等持院]について

等持院

[等持院]が建立されたのは、室町時代の暦応4(1341)年のこと。足利尊氏が夢窓国師を開山として現在の地に建立しました。
室町幕府の地に[等持寺]という寺があり、はじめは[北等持寺]とも呼ばれていましたが、尊氏の死後、尊氏の法名を取って「等持院」と名付けられたそうです。以後足利将軍家の菩提寺となりました。

2.[等持院]の見どころ

等持院

寺へ向かって住宅街を歩いていると、突然「等持院」という大きな道しるべが。その奥には総門が見えますが、寺院らしい建物は見当たりません。
実は[等持院]の建物は総門からずっと奥に進んだところにあるのです。

3.牧野省三の像

等持院

総門をくぐって奥へ進むと、右手に墓地、その前には牧野省三の像が建っています。
今の[等持院]がある場所は、住宅街や[立命館大学]に囲まれたとても静かなところ。でも大正から昭和の初めには、映画撮影所があったのです。
撮影所は「日本映画の父」といわれた牧野省三氏が設立したもので、今よりも広い敷地があった[等持院]をロケ地として多くの映画が撮影されました。後で紹介する方丈(本堂)も撮影場所として利用されていたのですが、その際方丈の建物や襖絵などが破損したとか。
狩野興以(かのうこうい)の手によるその襖絵は、現在では修復されて京都市指定の有形文化財に登録されています。

4.庫裏

等持院

さらに参道を奥へ進むと、衣笠山と[立命館大学]の学舎を後ろに従えた[等持院]の庫裏が見えてきます。山門をくぐると可憐な金木犀とサザンカの花と鬼瓦が出迎えてくれました。

等持院

5.達磨図

等持院

方丈内に入って拝観ルートの最初にどんと構えているのは、大きな衝立に描かれた達磨図です。これは禅宗の祖である達磨大師を天龍寺派の元管長・関 牧翁老師が描いたもので、どこかユーモラスでありながら、圧倒されるようなオーラを感じます。
方丈は、元和2(1616)年に福島正則が妙心寺塔頭[海福院]に建立したものを移築した建物です。南側に広縁がありその前には枯山水庭園があります。

等持院

広縁は鴬張りで、歩くたびに「キュッキュッ」と音が響いてちょっと楽しい気分!広縁をよく見ると、蝶や花の埋木がはめ込まれていました。

等持院

埋木は床材などの傷んだ部分を切り取って別の木材をはめ込む修復方法ですが、このようにあえて模様として浮かび上がらせる意匠が素敵。

6.霊光殿

等持院

方丈の奥にあるのは、足利十五代将軍(五代と十四代を除く)の木像が納めてある霊光殿です。堂内の両側にずらっと並ぶ将軍たちは壮観!尊氏からじっくりとお顔を見ていると、それぞれに特徴があって楽しいですよ。義満はとてもエネルギッシュ、義政は神経質そうな顔、そして尊氏は思いのほか可愛らしいお顔。

7.1年を通じて楽しめる庭園

等持院

方丈をぐるっと回ってちょうど裏側にあるのが、夢窓疎石が作庭したとも伝わる池泉回遊式の芙蓉池庭園です。こちらの庭園は歩いて周ることも可能。
蓮の花を模った「芙蓉池」と草書体の心の字を模った「心字池」を中心とした庭園で、尊氏の供養塔とされる宝篋印塔(ほうきょういんとう)や茶室「清漣亭(せいれんてい)」があります。

等持院

私が訪れたこの時は、サザンカや椿が咲いていましたが、2月の中旬以降には落ち椿が庭園を美しく彩ります。

等持院

春が近づくと木瓜(ぼけ)の花や馬酔木(あせび)に木蓮が、初夏にはミツバツツジやサツキに新緑、夏が来る頃には桔梗に半夏生、百日紅(さるすべり)などが咲き揃い、庭園は次々と表情を変えていきます。
秋になると紅葉の見事な景色に大変身!もちろん冬の雪景色も見逃せません。
庭園に面している書院では、抹茶を飲みながら景色を堪能することもできますよ。(お菓子付き600円)

等持院

今回訪れた冬の景色も素敵でしたが、季節の色が庭園を彩る春や夏にも、そして紅葉の景色も見てみたくなりました。これから何度[等持院]へ来ることになるのでしょうか。とっても楽しみです!

等持院

この記事を書いたのは【紫音】さん

等持院

  • とうじいん
  • 京都府京都市北区等持院北町63
  • 京福電鉄「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前駅」から徒歩7分
  • Tel.075-461-5786
  • 駐車場無
  • https://toujiin.jp/
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