京都にある日本最古のエレベーターが製造・輸入から1...
フレンチやイタリアン、ビストロで美味しいパンに出合った時、よく耳にするのが[吉田パン]の名前。京都や東京のホテルをはじめ、レストランへのパンの卸しをしている[吉田パン]のパンだ。料理の添え物的な存在のパンが多い中、パン職人の吉田祐治さんが手掛けるパンは、豊かな味わいで料理を引き立たせる。ワインとの相性もよく、至福の時間を作り上げる名脇役なのだ。
吉田さんは22歳の時に、京都のベーカリーやホテルで修業し、ヨーロッパでも腕を磨き30歳で独立。「その頃のレストランのパンはあまり美味しくなかった。パンの存在価値は低かったですね。でも、シェフたちは美味しいパンを求めていることが分かり、そこに需要があると気付いたんです」。画期的だったのは、自分のパンを売るのではなく、個々のレストランの料理に合わせてパンを製造し、提供すること。 シェフのこだわりに合わせたパンは、その店の料理を際立たせる。シェフにも客にも喜ばれるパンだと評判になっていった。
[吉田パン]と言えば、天然酵母使用のカンパーニュやバゲットが名物。種に気を使い、粉と種の相性を追求し、パンの種類ごとにその組み合わせを変える。「天然酵母のパンは酸っぱい、硬い」という概念を破るため、丁寧に発酵させた天然酵母のパンは、 風味豊かで深い味わい。「年配者に一番人気があるのがハード系のパン」と吉田さんが言うように、カンパーニュもバゲットもバリッとした皮の風味とやわらかな食感が絶妙だ。そんなパンの奥深さを多くの人に知ってもらいたいという吉田さんの想いと、レストランでしか食べられなかった憧れのパンを求める客の後押しもあり、待望の販売所が2017年に松ケ崎にオープンした。
毎週金・土・日曜だけの販売に噂を聞きつけたファンたちが、朝から買いにやってくる。クロワッサン、バゲットやカンパーニュなど約12種類を対面販売。毎週週末が待ち遠しくなる。
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