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2022.5.10
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屋台いなばのおでん

烏丸に復活した[屋台いなば]で先代から受け継いだおでんに舌鼓   

2021年11月19日 open

今週分の仕事を片付けて、週末へと向かう金曜の夕方。ビニールカーテンをくぐる人の表情は、今週で最も明るいかもしれない。昭和31年から約60年間、因幡薬師の前には大人が疲れを癒す屋台があった。

屋台いなば外観

カウンター奥に立ち続けたいなばさんが2018年に亡くなられ、一旦は閉店。その後も常連さんから「あんないい店がなくなるのは、もったいない」と惜しむ声が途切れることはなく、息子さんが屋台を少しずつ修繕。2021年に復活し、奥さんと二人三脚で金・土曜のみの営業を続けている。

屋台いなばのから揚げ・もも

復活してからの新メニュー。注文してから揚げてくれるのでこの上なく熱々!カリッとした衣と、醤油ベースの味がお酒を誘う、からあげ・もも200円。

大根、コンニャク、厚揚げ···とおでんダネが記された木札の下には、いつも微笑む父の写真が。「常連さんとはようしゃべってたみたいで。この屋台が大好きで、遅い時は夜中過ぎて3時頃までやって、寝泊まりすることもありました。ここがもうひとつの家みたいなものやったと思います」と話す息子さん。

屋台いなば内観

店主いなばさんは子どものころ、先代の父が持ち帰ってくれたおでんの味の記憶を頼りに、料理好きな奥さんと一緒に試行錯誤。名物おでんを復活させた。

飲食業は初めてだというおふたり、復活前はどうなることかと不安もあったそうだが「やってみたらお客さんとの会話が楽しくて」と奥さん。サラリーマンも、酒場好きも、SNSを見てやってきた若い女性も、みんな幸せそうにおでんをつつく。カーテンの向こうには、昭和から変わることのない人情が息づいている。

屋台いなばの木札

屋台いなば

  • やたいいなば
  • 2021年11月19日 open
  • 京都府京都市下京区烏丸通松原上ル因幡堂728
  • 阪急「烏丸駅」から徒歩7分

  • 金曜 18:00~22:00
    土曜 17:00~22:00
  • 金・土曜のみ営業
  • 全席禁煙 完全個室無 駐車場無
  • https://www.instagram.com/yatai_inaba/
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