ドラマチックな歴史絵巻が繰り広げられてきた二条城で、歴史の節目を感じてみよう。
華麗なるパレードから大政奉還に至るまで
徳川家の栄枯盛衰と日本の歴史の移り変わりを見守ってきた二条城
世界文化遺産の一つ、二条城は激動の歴史を物語る証。1603年、徳川家康が京都守護、上洛の際の宿泊所として造営した。1626年、寛永の行幸の際には、徳川秀忠の娘、和子が輿入れした後水尾天皇を招き、5日間にわたり最高級の饗膳や舞楽でもてなし、朝廷と武家が手を結ぶ公武和合の舞台に。御所から二条城に向かう華やかな行列は、先頭が城に到着しても後水尾天皇はまだ出発できなかったという。
尊王の志士や新撰組が血なまぐさい争いを繰り広げた幕末には、15代将軍・徳川慶喜が二の丸御殿に呼び集めた諸藩を前に、政権を朝廷に返還する大政奉還を発表。天皇家と徳川将軍家をつなぐ場だった二条城は、当時の文化の粋が凝らされており、日本文化を後世へ継承する場として、注目を集めている。
ココにも立ち寄り!二条城と関係の深~いスポット
MAP[B]先人たちの
MAP[C]二条城とならぶ幕末の歴史舞台
京都御所きょうとごしょ
天皇の即位や立太子などの最重要儀式を執行した紫宸殿や、天皇が執務した清涼殿など王朝文化の粋に触れることができる。現在は事前申し込み不要で通年公開されている。
- 075-211-1215(宮内庁京都事務所参観係)
- 京都市上京区京都御苑3 MAP
- 10月~2月 9:00~16:00(最終入場15:20)、3月・9月は~16:30(最終入場15:50)、4月~8月は~17:00(最終入場16:20)
- 月曜休(祝日の場合は翌日)、他臨時休有 / 入場無料
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MAP[D]都会の真ん中の
心やすらぐ空間六角堂(頂法寺)ろっかくどう(ちょうほうじ)
いけばな発祥の地で、池坊の家元が代々住職を務める。二代・池坊専好は後水尾天皇に、立花を指導し重用された。境内には、願をかけると良縁に恵まれるという縁結びの柳も。
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MAP[E]元離宮 二条城と神泉苑の
知られざる関係神泉苑(真言宗寺院)しんせんえん(しんごんしゅうじいん)
もとは天皇や貴族が遊覧する禁苑。実は、二条城の堀の水はココがルーツとされる。願い事を念じながら、池に架かる法成橋を渡り善女龍王社に参拝すると、願いが叶うとされている。
京都の文化・観光・産業施設が集積する岡崎エリアの歴史に迫り、魅力を再発見しよう。
今も変わらない
市民のためのパブリック空間
今やグルメや音楽イベント、美術展などで賑わう岡崎エリア。まるで近代京都の歩みを象徴しているかのような岡崎を歩いて、少し歴史に触れてみよう。江戸時代末期、ここ岡崎エリアは大名の京屋敷が立ち並んでいたが、明治維新で屋敷が立ち去ると、田畑が広がる農村地帯に。東京遷都で京都の町全体が活気を失う中、北垣国道が知事に就任する(1881年)と、京都の近代化に着手。琵琶湖疏水をはじめとする大型事業に取り組んだ。疏水が開通すると、岡崎は水運や産業の要に。さらに殖産興業を推進する第4回内国勧業博覧会(1895年)の会場に選ばれると、京都市動物園や美術館、多数のパビリオンが建設され、岡崎は近代都市へと変貌を遂げる京都の先駆けとなった。その後も多くの博覧会やイベントが催され、昭和天皇の即位を記念した大礼記念京都博覧会(1928年)は300万人以上が入場。岡崎は祝祭の空間として、京都を代表する文化ゾーンの一つとなったのだった。
- { もっと岡崎のことを知りたい方には… }
- 『地図で読む京都・岡崎年代史』500円 (発行/京都岡崎魅力づくり推進協議会)古代から現代に至る岡崎の成り立ちを豊富な図表と資料で紹介
- { もっと岡崎を楽しみたい方には… }
- 京都・岡崎エリアの総合情報サイト「京都岡崎コンシェルジュ」
【公式サイト】
近代化の軌跡をたどりながら楽しむまち歩き
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MAP[F]ちょっと足をのばして
インクラインへGO!琵琶湖疏水記念館びわこそすいきねんかん
琵琶湖疏水竣工100周年を記念してオープン。水力を利用した発電や紡績、大津と大阪を結ぶ水運確保など、京都の近代化に疏水が果たした役割をパネルや模型、当時の資料で紹介する。
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MAP[G]七代目小川治兵衛による
日本近代庭園の傑作無鄰菴むりんあん
明治の元勲・山縣有朋の別邸。東山を主山とした眺めと雄大な庭園で知られる。琵琶湖疏水を使った躍動的な流れの表現は多くの庭園に活かされた。母屋のカフェから当時の暮らしが体感できるプライベート感のある名庭園。
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MAP[H]実は、日本で2番目に
歴史のある動物園!京都市動物園きょうとしどうぶつえん
ラオスから贈られた子ゾウ4頭をはじめ、約120種の動物を飼育。ゴリラのおうちやゾウの森を整備するなどし、2015年に装いを一新。動物に関する書籍を集めた図書館カフェも人気。
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MAP[I]4つの庭からなるココも
七代目治兵衛作!平安神宮へいあんじんぐう
平安遷都1100年を記念して第4回内国勧業博覧会と合わせ、遷都当時の朝堂院を模して創建された。祭神は桓武天皇と孝明天皇。毎年10月22日に行われる時代祭では、華麗な歴史絵巻が繰り広げられる。
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