日本が世界に誇るポップカルチャー
京都国際マンガミュージアム

メインギャラリーでは大正期から2005年までの各時代の名作マンガの単行本が壁を埋める
メインギャラリーでは大正期から2005年までの各時代の名作マンガの単行本が壁を埋める

京都市と京都精華大学の共同事業として運営する「京都国際マンガミュージアム」では、マンガ資料の収集・保管・公開およびマンガ文化に関する調査研究、それらの展示やイベントを行っています。事務局長の山元英昌さんが、新型コロナウイルスの影響について語ってくださいました。

コロナ禍でも、マンガ文化に触れられる場として存在し続ける

「京都国際マンガミュージアム」事務局長・山元英昌さん
「京都国際マンガミュージアム」事務局長・山元英昌さん

2006年の開館以来、国内外の方々に愛されている京都国際マンガミュージアムも、このコロナ禍で臨時休館の時期があったと伺いました。

山元さん:京都国際マンガミュージアムは、昭和初期建築の元・龍池小学校の校舎をリノベーションし、博物館と図書館の機能を併せ持った新しい文化施設として広く一般に開放されています。年間約30万人の来館者を迎え、そのうち約3割が中国、フランス、アメリカ等、海外からの旅行者です。新型コロナウイルスの世界的流行により外国人の来館は激減し、また国内でも感染者が増加したことから、京都市と運営母体である京都精華大学の両方のガイドラインに則り、ミュージアムは2月29日~5月31日の約3ヵ月間、臨時休館しました。

どのようなコロナ対策を実施しているのですか?

山元さん:来館者に対する検温の実施をはじめ、館内各所に消毒液を設置する、定期的に換気を行うなど、感染予防の対策を取っています。また現在休止中の紙芝居口演は狭い空間に集まって聞くことが演出の一つでしたが、今後、紙芝居師とお客さん同士の距離を取る新しいスタイルで再開できるよう検討を重ねています。さらにウィズコロナ、アフターコロナを考え、企画展をウェブ配信でも楽しめるよう検討しています。

京都を拠点にマンガを研究、発信していきたい

無事に営業を再開し来館者も少しずつ戻っていますが、6月の来館者数は前年比の2割程度。「Think LOCALは、大丸京都店の広い層のお客さんにミュージアムを知ってもらうチャンスだと感じています。これまでミュージアムに来たことのない人にも関心を持ってもらえたら嬉しいです」とのこと。

マンガミュージアムでは、利用者が気軽に読めるマンガ単行本約5万冊のほか、古いマンガ雑誌や江戸中期以降のマンガ関連資料、世界各国のマンガ関連資料など、研究閲覧室で閲覧できる資料を合わせると、約30万点を収蔵しています。Think LOCALの寄付金は、これらマンガ資料の整備費に充てられます。臨時休館時にはマンガ資料をフィルムコーティングし消毒するといった作業を行っていましたが、今後は入館時の検温や手指消毒液の設置などを徹底し、利用者が安心して資料を手に取れる環境を作ります。

もともと保存の対象ではなかったマンガを貴重な文化資料として収蔵、展示するミュージアムの開設は画期的なできごとでした。その価値が認められ、今では海外の博物館に向けて、マンガの整理・目録化の指導も行っています。「京都国際マンガミュージアムはこれからも、マンガ研究の牽引者として役割を果たしていきます」と語ってくれました。

問い合わせ先

京都国際マンガミュージアム
京都市中京区烏丸御池上ル
075-254-7414

開館時間

10:00~18:00(最終入館/17:30)
水曜、9月8日休

世界が注目するアートフェスティバル
KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭

大丸京都店のウィンドウで紹介されたキューバン・アート(2019)©Yoshikazu Inoue - KYOTOGRAPHIE 2019 / Window Design by UMMM
大丸京都店のウィンドウで紹介されたキューバン・アート(2019)©Yoshikazu Inoue - KYOTOGRAPHIE 2019 / Window Design by UMMM

「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」は、京都を舞台に開催される国際的な写真祭です。国内外の重要作品や貴重な写真コレクションを、歴史的建造物や近現代建築の空間に展開。世界屈指の文化都市・京都だからこそ実現する写真祭を毎年実施しています。

この写真祭が新型コロナウイルスの世界的流行とどう向き合ったのか、「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」共同創設者&共同ディレクターの仲西祐介さんにお話を伺いました。

写真祭が「本来の暮らし」を考えるきっかけになれば

「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」共同創設者&共同ディレクター・仲西祐介さん
「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」共同創設者&共同ディレクター・仲西祐介さん

2013年のスタート以来、毎年春に行われてきた写真祭は今年、開催時期が秋に延期になりましたね。

仲西さん:KYOTOGRAPHIEは、国際的なアートフェスティバルです。常に世界とダイレクトに繋がり、情報収集をしています。日本だけでなく世界の情勢に鑑みた時、予定通りの開催は難しいと判断しました。写真祭に携わる約200人のスタッフは国籍も多様、観客は例年約17万人が各国から集まります。すべての人の安全を考えた結果、2月末の時点で開催時期の変更を決めました。

今年の写真祭ではコロナ後の“VISION”をアートフェスティバルとして観客に見せることがテーマだとか。

仲西さん:これからの社会、生活について考えてもらうための提案をしたいと思っています。例えば、解体予定の町家の中に廃材を積み上げて、新しい空間を再構築するという、オランダ人アーティスト マリアン・ティーウェンによる作品があります。この作品からはある種の痛みを感じ、失うものへのメッセージが伝わってきます。コロナの収束後も単にコロナ以前に戻るのではなく、本来の京都の暮らしとはどういったものだったろうか、どう暮らしていきたいのか、考えるきっかけになればと思っています。

京都の人にアートの大切さを感じてもらいたい

KYOTOGRAPHIEは今まで行政からの資金援助をほとんど受けずに、協賛企業や個人の寄付で運営してきたインディペンデントな団体です。「Think LOCAL」で得た寄付金は貴重な運営費として活用されます。またここ数年、大丸京都店は協力企業として、写真祭の開催中は展示スペースを提供。四条正面入口横のメインウィンドウに、“VISION”というフェスティバルテーマのもと、アーティスト オマー・ヴィクター・ディオプのスペシャルインスタレーションが展示され、買い物客の目を集めるでしょう。

KYOTOGRAPHIEの舞台は大丸京都店のような街中はもちろん、京都の人が普段訪れないような場所にも点在します。『京都の人にも新鮮な驚きを感じてもらえるよう、写真祭の随所に工夫を凝らしている』とのこと。今年も観客は各会場を回遊しながら、京都の街と一緒にアート作品を楽しむことができます。

問い合わせ先

KYOTOGRAPHIE事務局
京都市上京区相国寺門前町670-10
075-708-7108

開催予定

2020年9月19日(土)~10月18日(日)

Think LOCALとは

全国各地に店舗を構えている大丸・松坂屋が、それぞれの地域の街や人々の課題をお客様と一緒に考え、応援していく社会貢献の取組みです。

2020年9月2日(水)~9月29日(火)の期間中、Think LOCAL特設サイトでは「買って、食べて、参加して!キャンペーン」を展開。全国各地の名産・名品を大丸松坂屋オンラインショッピングで(一部は店頭でも)販売します。また、9月16日(水)~9月29日(火)は各地域の支援先をお客様ご自身で選んでチャリティできるコンテンツも用意。みなさまからのご参加をお待ちしております。

大丸京都店 基本情報

店舗名
大丸京都店
TEL
075-211-8111(代表)
所在地
京都市下京区立売西町79番地
営業時間
10:00〜20:00
HP
https://www.daimaru.co.jp/kyoto/

※一部店舗は、営業時間が変更となっております。また、各種イベント・催事等も急遽内容を変更または中止とさせていただく場合がございます。ご来店の際は、事前にホームページをご確認ください

※こちらのページは「大丸・松坂屋」のスポンサーのもと、公開しております。

※当サイトに記載の内容は2020年8月時点のものとなります。そのため、予告なく記載されている事項が変更されることがありますので、予めご了承ください。