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昨年25周年を迎えますますパワフルに活躍する[ヨーロッパ企画]が、2016年に初演され人気を博したSF人情喜劇『来てけつかるべき新世界』をバージョンアップして再演する。[ヨーロッパ企画]を大きく躍進させた代表作としても数えられるこの作品だが、ドローン、ロボット、AI、メタバース、シンギュラリティが大阪・新世界へとやってきて大阪のおっちゃんたちがテクノロジーと闘ったのももう8年前。今ではテクノロジーもずいぶんと進んで、「劇が現実に追い抜かれないうちにと再演を決意」したという脚本・演出の上田誠が、先日、大阪[SkyシアターMBS]にて劇団員と客演とともに会見を行った。
ここからは会見をレポート!
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司会:まずは劇団員のみなさんからご挨拶と役どころの紹介をお願いします。
石田剛太:[ヨーロッパ企画]の代表作には『サマータイムマシンブルース』などもありますが、『来てけつかるべき新世界』も代表作の1つです。将棋のおっちゃんを演じ、テクノロジーと闘います。
酒井善史:おっちゃんではなく、テクノというテクノロジー側の役を唯一やらせていただくことになっております。よりテクノロジーに身を染めて舞台に登場したいと思います。
角田貴志:金丸くんの父親の役です。普段から金丸くんを息子のように可愛がっていますので、その点はバッチリかと思います(笑)。
諏訪雅:トラックの要素は一切でてきませんが、舞台となる串カツ屋[きて屋]の常連のトラックのおっさん役です。
土佐和成:僕はパチンコのおっさん役ですが、劇中で「パチンコ打っとったんやー」の一言ぐらいの要素です(笑)。実際、僕はパチンコをしないので、役作りが難しいかもしれませんが、毎日朝からパチンコに行ってその日の勝ち負けの気持ちをのっけて演じたいと思います。ムラを出していきたいと思います。
中川晴樹:ラーメン屋の店主を演じます。初演の思い出としては、アンケートに関西弁が怪しかったっていうのがかなりありました(笑)。僕は名古屋出身なので、ちょっと気を付けて関西弁をやりたいなと思ってます。
藤谷理子:[きて屋]のマナツを演じます。私事なんですけれども、8年前、[ヨーロッパ企画]の本講演に初めて参加したのが、この『来てけつかるべき新世界』でして、もう8年前の自分としては、8年後に自分が劇団員として同じ役をやらせてもらえるなんて夢にも思ってなかったので、8年前の自分に胸を張って頑張りたいです。とはいえ、座組は新しいので、最強の客演の皆さんの胸をお借りして、パワーアップした舞台をお届けできるように頑張ります。
永野宗典:阪神ファンの日雇い労働者、時々乞食のとらやんの役を演じております。この作品はいずれ演劇の古典になる作品だと思っています。
司会:では客演のみなさんからもお願いします。
金丸慎太郎:初演を観に来てくれたお客さんにも、「こんな感じやったっけ」「めっちゃおもろいやん!」ってフレッシュに思ってもらえるよう頑張ります。
町田マリー:客演で今回初めて[ヨーロッパ企画]さんの本公演に出演させていただきます。皆さんの作品にはいくつか関わらせてもらっていたんですけれども、今回初めて劇団公演に呼んでいただけると連絡を事務所からもらった時は、実は私は嬉しくて泣いたんです。 すごく尊敬する方々の中に入れていただけるっていうのが本当に嬉しくて、呼んでもらえたこともとても嬉しくて。その思いに答えられるように一生懸命、精一杯やっていきたいと思ってます。
岡田義徳:上田さんとの出会いは、僕が30歳の頃にドラマの脚本を書いていただいたのが初めての出会い。そこからもう10何年経ちますけど、メンバーの方と映像でご一緒したりとか、また違う作品をやらせていただいたりとかしてる中で、ずっと本公演に出してくれって言ってたんです。それがやっと今年叶って、僕もトイレで泣きました(笑)。僕の役は散髪屋のおっさんで、初演にもあったキャラクターですけど、それをブラッシュアップして面白くできたらと思いながら稽古に励みます。
板尾創路:マナツの父親役です。ずっと2Fに引きこもっています。[ヨーロッパ企画]になぜ参加することになったかというのはあまり記憶にないんですけど(笑)、今ふと思えば ここにいるという。初めて公演を観た時に、いい意味でこんなアホな劇団が京都におるんやと思って衝撃を受けました。そこからすごく興味を持つようになりました。
司会:では最後に、脚本・演出の上田さんお願いします。
上田誠:元々は2016年に初演した作品で、当時は大阪喜劇、大阪人情喜劇のようなものがいつかやってみたいなってずっと思っていました。大阪のおっさんとドローンが闘う作品を作ろうって思ったのが始まりです。エチュードで作っていくと最初の構想から遠く離れた、すごい壮大で面白い作品ができたなと、作りながら感じていましたし、評価もすごくしていただきました。だからいつかこれは再演する作品としてずっと心に持っていたのですが、今回満を持しての再演となります。ただ、強い作品感を持っているので、これを再現するのは結構、気合いがいります。なので今回お呼びした客演の皆様方は本当に最強の客演です。
終始笑いに溢れ、再演にかける意気込みも稽古場での手応えも感じられた会見。串カツ屋[きて屋]の娘・マナツと、店に集うおっさんたちが現代のテクノロジー相手にどう奮闘するのか。シニカルなのに情があり、笑いながらどこかホッと心も温まる。豪華な客演の個性を活かしてパワーアップする2024年版『来てけつかるべき新世界』を見逃さないで。
京都では、2024年9月5日(木)~8日(日)まで[京都府立文化芸術会館]にて上演。関西は他に、大阪にて2024年10月12日(土)、13日(日)[SkyシアターMBS]でも公演がある。一般チケットは8月3日(土)から発売中。人気公演なので気になる人は早めにチェックを!
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