[2024]京都駅地下街[京都ポルタ]で味わう、ラ...
TVアニメ化された『四畳半神話⼤系』(太田出版、角川⽂庫刊)と、初演以来4度舞台で公演され、実写映画化もされた上田誠による戯曲『サマータイムマシン・ブルース』が融合して誕⽣した、森⾒登美彦による⼩説『四畳半タイムマシンブルース』を、夏目真悟監督がアニメ化!9月30日(金)から3週間限定で公開される。
公開を前に、T・ジョイ京都にて実施された舞台挨拶にて、浅沼晋太郎(「私」役)、森⾒登美彦(原作)、上田誠(原作原案・脚本)、夏目真悟(監督)、中村佑介(キャラクター原案)が登壇し、楽しい舞台挨拶を繰り広げた。
舞台挨拶で、司会者から本作が生まれた経緯について聞かれた森見さんは「上田さんとはたびたび自分の原作を上田さんにアニメ脚本化していただいているという関係で、たまには僕が上田さんの舞台を小説にすることに挑んでみたいとお願いして、『四畳半神話大系』のキャラクターを使ってというのが始まりでした」と説明。
上田さんは「もともとの『サマータイムマシン・ブルース』は僕が書いていて、『四畳半神話大系』もある時期、没頭して脚本を書いた作品なので、非常にスムーズに脚本化できました。苦労話にした方がよかったんですけど、本当にすぐにできました」と他の登壇者の笑いを誘った。
夏目監督も「自分もすんなり入れたというか、ストーリーの骨格はしっかりしていて、キャラクターは『四畳半』のものが不動ではっきりしていたので、自分も苦労せずストレートにできて、ずっとやっていて楽しかったです」と上田さんと同じく楽しめたことを告白。
12年前のアニメ『四畳半神話大系』から続投している浅沼さんと中村さん。中村さんは「浅沼さんともう1回、作品で出会えて、僕が描いたキャラクターに声を当ててもらえるというのは、すごくうれしかったです」とコメント。浅沼さんは「この流れだと僕が苦労話をしなければいけないような気がします」と会場を笑いに包みながら、「好きでいる方が多いのにがっかりさせるわけにはいかないぞと、プレッシャーに押しつぶされそうな自分がいました。やっぱり、12歳分の年を食った浅沼はしょうがないんだなと思われるのもイヤですし。でも、今回は説明を丁寧にやるから、これぐらいの話し方でいいんだと言われたので、ちょっとゆっくりに感じたかもしれませんが、そういう理由があるんです」と語った。
そこで、森見さんも今回の作品について、「自分が書くときに、『四畳半神話大系』の世界は、もう僕は再現できないですから。浅沼さんが10年以上前にやった役をそのままやるのは難しいと思われるのと同じで、僕も自分が大学院生だったときに書いた世界をもう1度再現することはできないので、最初からそれは諦めていました。そもそもこれはヨーロッパ企画の『サマータイムマシン・ブルース』という舞台をどうやったら小説にできるかというチャレンジなので、あまり無理して元の『四畳半』に寄せるのはやめようと思っていたんです。それが、キャラクターを動きやすくしたことで成長したように見えるというか、おおもとの『四畳半』はほとんど主人公の頭の中で物事が進むし、それがウリの作品でもあったと思いますが、今回はキャラクターたちが動いて外で話を進めていくという風になっています」と語った。
浅沼さんは「僕にとって『私』は強い思い入れのあるキャラクターなので、成長して欲しくないというのがあったんです。『私』は『私』のままで、愚かで、どこまでも不毛で、黒髪の乙女には何も言えず誰かのせいにして生きていって欲しい、そういうのがあったんです」と、『私』の成長ぶりに不安を抱いたことを話し、上田さんから「『私』みたいにめんどくさいって言われました(笑)」とも告白。またも会場は笑いに包まれた。
夏目さんは「浅沼さんのなかで『私』は大きなキャラなんだなと思いつつも、浅沼さんとやりとりをしていて、ものを作っているなという感じがしました」と、いいものができていく実感を感じたとコメント。「夏の終わりにピッタリの映画だと思うので、みんなでもう1回見てもらったりするとうれしいです」と締め括った。
浅沼さんは、「あと僕、すごく面白い芝居を見たんです」と、全国公演中のヨーロッパ企画の舞台『あんなに優しかったゴーレム』をPR。「ちょっとその恩は大きすぎて返しようがないです!」と上田さんが慌てると会場はまたまた笑いの渦に。浅沼さんはすかさず「ここで恩義を作っておいて、いつの日か上田さんと森見さんが『四畳半タイムマシンワンスモア』を作ってくれることを願って」というと、会場から大きな拍手が。まずは、『四畳半タイムマシンブルース』を劇場で!
9月30日(金)から3週間の期間限定上映なので、[T・ジョイ京都][イオンシネマ京都桂川]へ急いで。ヨーロッパ企画の『あんなに優しかったゴーレム』滋賀・京都公演を見逃した人は、ぜひ大阪で。
ストーリー
舞台は灼熱の8月、京都・左京区にある「下鴨幽⽔荘」。ここに唯⼀あったエアコンのリモコンを⽔没させてしまい動かなくなる。そこにモッサリした風貌の⾒知らぬ男⼦学⽣・田村が現れ、25年後の未来からタイムマシンに乗ってやってきたという。そこで「私」が、タイムマシンで昨⽇に戻って、壊れる前のリモコンを持ってくればいいと思いつくのだが…。
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